シャドーイングはできたけど、なかなか点数が上がらない。
シャドーイングの練習の仕方、これであってるのかな?
シャドーイングって何に注意すればいいの?
こんな疑問を解決する記事を書きました!
今日は音のシャドーイングができるようになった際の意外な「落とし穴」について書きますね!
シャドーイングは毎日継続
このブログでは、毎日の継続したシャドーイング練習をおすすめしていますが、練習を続けていくと、だんだんシャドーイングができるようになってきますよね。
それはぜひぜひ毎日続けてください。続ければ続けるほど音を認識する力がついてきます。
それがいわゆる音のシャドーイングと言われているものです。
意味をとるときはシャドーイングしない
しかし、ただ1つ気をつけなければいけません。
シャドーイングをできるようになってくると、英語を聴くときに常にシャドーイングをする癖がついてきてしまうのです。
こう言うと、
「いつもシャドーイングをする癖がつくのは、いいことなんじゃないですか。」
と思う人もいると思いますが、ここには1つ問題があるのです。
特にTOEICなどの試験では気をつける
普段の練習において、シャドーイングの習慣がつくのはいいことなのですが、では、例えばTOEICの試験の中で、いつもの練習の通りに、聞こえてきた音声をシャドーイングをしてしまうとどうでしょう。
実は、これだと聞き終わった後に内容が全く頭に入っていない状態で終わってしまう可能性が非常に高いです。
なぜならこれは、聞くときに音にばかりフォーカスをしている状態で、意味を取ろうとしていないからです。
言い換えると、音のシャドーイングをしてしまうと音に意識が向いてしまうのでどうしても意味が取れなくなる。つまり、認知資源が音に振り分けられてしまうので、意味に振り分けられなくなるんです。
シャドーイングは練習方法としてはゴールなのですが、最終的には「英語を聞いてわかること」がゴールですよね。シャドーイングはそのための練習方法でしかありません。
カタマリで捉えるようにする
じゃあどうすればいいかと言うと、
TOEICの試験を始め、実際の英会話だったりとか映画を見るときなど、特に意味を取らなければいけないときは、音にフォーカスをしてはいけないんです。逆に音は一切意識しないで、意味の方を塊で処理するようにしましょう。
意味を塊で処理すると言うのはどういうことでしょうか。
それは、一つ一つの細かいところに注目するのではなく、ざっくりと塊で意味を把握すると言うことです。
音が崩れても聞こえる不思議
例えば、コンビニに入ったときに店員さんが「シャーセー(いらっしゃいませ)」と言ったりしますよね。これはいろんな音が省略されているんです。でも私たちはそんなことを気にせず、「いらっしゃいませと言った」と認識すると思います。これは一つ一つの音にフォーカスしているのではなくて、塊で捉えているという例です。
もう1つ別の例で言うと、例えば友達が「ガデヒイヂャッダヨ(風邪ひいちゃったよ)」と鼻声で言った時も、私たちは理解できるはずです。音としては、kの音がgになったり、tがdになったりとめちゃくちゃになってるのですが、わかっちゃいます。
では、なぜ私たちはそれが理解できるのでしょうか。
その理由は、やはり塊で捉えているからです。会話では多少音が抜けても意味がわからなければいけません、実際の会話では雑音が入ったり、会話が遠かったり、ラジオだったり、音質の悪い電話だったりしますよね。常に抜けのない、きれいな音声ばかりではありません。
ミクロ→マクロで
なので英語を聴くときに、話聞いて内容を理解すると言う必要があるときは、一つ一つの音をミクロに捉えるのではなくて、マクロに塊で捉えていく必要があるんですね。
タイポグリセミア
また、リーディングの時も同じです。私たちは一つ一つの文字や一つ一つのことを丁寧に読んでいるわけではなくて、塊で読んでいます。
簡単な例で言うと、この文章今まさにあなたが読んでいるときに、一つ一つの漢字に線が何本入ってるか何かで書かれているか、なんてことを考えながら読んでないと思います。漢字や文字も1つの柄のように捉えて塊で処理をしているわけですし、単語単位、または文単位でも塊で捉えています。
それを理解するために良い例があります。
まずは以下の画像の文字を読んでみてください。
どうでしたか内容が分かりましたか。
そして気づきましたか?ちゃんとした日本語ではないことに。
これはタイポグリセミアと呼ばれるものです。文字の最初と最後さえあっていれば人間は真ん中のもの文字を入れ替えて、頭の中で補いながら読むことができてしまうと例です。
これらは日本語を勉強したての外国人や、コンピューターなどは理解することができないのですが、我々日本人は補いながら読むので、理解することができます。なので、今読んだのと同じように、塊で捉えながらリーディングをしたり、リスニングをしていくということが必要なのです。
逆に、このように塊で捉えずに、1文字ずつ読んだり、1音ずつ聞いてしまうことで内容がわからなくなってしまうのです。
リスニングの話に戻りましょう。
林や森を聞くように
こう言った意味から、シャドーイングに慣れてきた人ほど、シャドーイングから離れて塊で聞く必要があります。
「木を見て森を見ず」にならないように、意味を取る時には林や森を意識して全体像を捉えるように聞きましょう。
音のシャドーイングは木を自然に木と認識できるようにする練習です。無駄ではありませんし、必ず練習しなければいけない練習です。今回お話しした、「塊で意味を捉える」ということをするためには、英語の音が勝手に入ってくる状態が理想です。つまり、正しい音がわかって、その音が勝手に入ってきて、音の処理が自動化している状態です。これができるようになってきたら、ミクロではなく、意識的にマクロで捉えるように聞いていきましょう。
そのためにも、まずは音のシャドーイングができるようにしましょう。そしてその後は意味は塊で捉えるようにしきます。
まとめ
というわけで、今日は、音のシャドーイングの練習ができるようになった人が、陥りがちなポイントについてお話ししました。音と意味をうまく頭の中で切り替えてリスニングの練習をしていきましょう。